香港デモについて

最近、新聞やニュースでよく目にする香港デモについて、あまり知識がなかったのでまとめてみた。

 

香港という国について

中国・台湾・香港の場所

①イギリスによる植民地化時代

香港は1800までは清朝(現在の中国)に支配されていた。1839年にイギリスと清朝アヘン戦争が起こり、その時に締結された南京条約で、香港はイギリスの植民地となった。中国はイギリスに対して香港の返還を求めていたが、なかなか返還されず、1997年にようやく中国に返還された。ちなみに、香港は英語でHong Kongと表記されるが、これは広東語でヒャンゴンの発音がイギリス人にはHong Kongと聞こえたら。

 

一国二制度

1997年に香港は中国に返還されて、香港は中国の中でも特別行政区という立ち位置になる。中国は共産主義だが、香港はイギリスの植民地支配を受けていたので、資本主義である。中国という一つの国で、共産主義と資本主義が共存することになったため、一国二制度と呼ばれる制度になった。

 

③香港と中国の違い

中国: 通貨は人民元 公用語は中国語 死刑制度あり インターネット規制あり

香港: 通貨は人民元 公用語は中国語と英語 死刑制度あり インターネット規制なし

 

上記の通り、同じ中国という一つの国でも、香港は中国と独立した政策をとっていることが分かる。

 

では、なぜ、今回の本題である香港デモが発生したのか?

 

①デモのきっかけ

2018年、台湾で香港人の男性が女性を殺害する事件が起きる。男は香港に逃走した後、香港警察に捕まる。警察はこの男を台湾に送還しようとしたが、台湾と香港は、国境を越えて犯罪者を引き渡すことが可能な制度「引き渡し協定」を結んでいなかったため、犯罪者の送還ができなかった。

 

②引き渡し協定改正案

今回の出来事を受け、香港は引き渡し協定を改正する。もともと香港は中国、マカオ、台湾と協定案を結んでいなかったので、「協定を結んでいない中国などから要請があれば、犯罪者の引き渡しを可能にする」改正案を出し、議会で可決される。

 

香港人が怒る理由

香港人はこの改正案を受け、怒り狂う、なぜか?

改正案により以下のデメリットが発生した。

・無罪でも有罪にしがちな中国警察に捕まり、中国の方で裁かれる(しかも死刑率が高 い)

・中国を批判するだけで捕まえられる